今日の宿は、奥飛騨温泉郷の新平湯温泉にある「飛騨牛の宿」。今回で２回目の宿泊となるが、１回目は15年も前の頃だ。旅館の名前が「ひだぎゅう のやど」だから、肉がたくさん食べられるのじゃないかと考えて泊まったのだが、正解は「ひだ うしのやど」だった。元牧場と精肉店を経営していたというから、出てくる肉は間違いないけど。
宿に着くと、若旦那？が傘を持って出てきてくれた。チェックインを済ますと、前回のキャンセルのお詫びがあって、今回の酒は飲み放題にするとのうれしい申し出があった。
部屋は２階、外には広い露天風呂があり、２４時間利用可能だとか。まずは２カ所ある貸切風呂に入りに行った。全ての部屋に露天風呂があるから、余り入りに来る人もいないのか、空いていた。
食事は、囲炉裏を挟んで、郷土の名物をお腹いっぱい食べた。無料になるという飲み物だが、ビールを１本ずつだけお願いした。奢りと言われると、逆に頼みにくくなるのが日本人なのかな。
昔来たときは、量が多くて食べきれなかった記憶があるが、今回はそれなりに食べきることができた。前回は、もう少し高いプランだったのかな。
いずれにしても、部屋に戻って布団にバタンと倒れたのは、いつもと同じだけど。
小山町の須走ICから高速に入る。大月JCから中央高速に入り、釈迦堂PAで休憩。次にみどり湖PAで休憩してから、松本ICで高速を下りた。ここからは国道158号を走る。もう何度も走ったことのある、慣れ親しんだ道路だ。初めて来た頃は、真っ暗で狭く曲がったトンネルが続く道は、運転未熟者にとっては怖い場所だった。トラックやバスなどが当たり前のようにセンターラインをはみ出してくるし、今と違って車のライトは暗くて見にくいし。トンネルの中で道が二つに分岐している道路なんて、初めての経験だった。今でも、この区間は緊張する。
上高地の入口を左へカーブすると、安房トンネルだ。昔はトンネルなどなくて、くねくね曲がる峠道を越えて行ったものだが、このトンネルができてどんなに楽になったことか。通行料なんて、全く惜しくない。
今年も奥飛騨地方に行く機会が訪れた。独身の頃、友人と初めて訪れてから、もう何度来ているのだろう。当時は、白骨温泉や福地温泉を周ったが、いっぺんにこの地域が気に入ってしまい、結婚後も家族で何度も遊びに来た。子どもたちが遊んでくれなくなった後も、夫婦で毎年のように訪れている。食べるものも美味しいし、温泉は豊富だし、上高地も近いし、何しろ静かな雰囲気がとてもいいのだ。
実は初日に泊る宿は昨年予約をしたが宿の都合でキャンセルになった、といういわくつきの宿。今回は昨年のリベンジを果たすのが目的の一つだ。リベンジと言えば、以前に訪れた時は土砂降りで十分に観光できなかった白川郷にも行く予定だが、こちらもリベンジと言えるのかもしれない。
午前10時、出発して間もなく雨が落ち始めた。今日は移動するだけなので、降るなら今日十分降って、明日からは晴れて欲しいという気持ちだった。まさか、あんなに暑くなるとは思わずに。
