た  び
でも釣りはなし

 朝起きて、女房は朝風呂に行ったが、自分はその気も起きなかった。目の前の青い海を、小さな船が横切っていくのをぼんやり見ていた。何を気取っているんだよ、起きれなかっただけのくせに。
 朝食はバイキング、客層がいいのか、それほど殺気立ってはいなかった。家ではカロリーを気にして食べているが、旅先ではそんなことを考えてはいけない。美味いものを、食べたいだけ食べなくては、旅の意味がない。家に帰ってからの体重急増に備えて、自分の中の言い訳は用意できた。

 チェックアウトして、すぐ前の砂浜へ寄って行った。シーズンが来ればキャンプ場になるようで、区画が並んでいる。砂浜では釣り人が二人、竿を立てて魚信を待っている。
 女房がガラスや貝を探したいと言うので、一緒に波打ち際を歩いていく。小さな貝殻や流木などを拾って、車に戻った。クリスタルビーチというから、水晶とかヒスイとかが拾えるのかと思ったが、「キラキラ輝く遠浅の波穏やかなビーチ」から来ているとのこと。
 たまには童心に戻って探すのもいいけど、金目なものを探すのは、決して童心じゃないけど。



 今日の宿は、伊豆高原にある「アンダリゾート伊豆高原」。我が家のお気に入りの宿で、今回で系列まで入れると13回目の宿泊となる。
 何がそんなにいいのかと考えてみると、まずは宿泊中にずっと感じるリラックスできる雰囲気がいい。全て無料の貸切風呂やカラオケ、盛りだくさんの楽しいイベントなどもいい。スタッフの明るい対応、これもいい。
 今回は少し奮発して、露天風呂付きの部屋をチョイス。ところが、部屋でゆっくりしている暇などなくて、もったいなかったかも。
 まずは貸切風呂に行って、そのままカラオケへ。2時間ほど遊んでから、夕食会場へ。記念日プランを申し込んであるから、窓際の席が用意されている。後半にはケーキが席まで届けられ、スタッフ全員から祝ってもらえる。
 その後、一旦部屋に戻って、すぐにカラオケ第二弾へ。10時になったので、バータイムに行く。ここではアルコールや豊富なおつまみが提供される。
 その後、またカラオケへ行って、結局部屋に戻ったのは12時過ぎ。部屋の露天風呂に入ったのは夜中だったが、猫足のバスタブだったので、肩まで浸かるのに一苦労。こんないい部屋を申し込む必要は、なかったかも。

3日目へ
2023年3月15日(2日目)

 そこから伊豆半島を南下して、堂ヶ島から松崎、そして下田の道の駅で休憩。ちょうど昼飯時だったのだが、何度か食べた「下田バーガー」は飽きたので、少し先に行ったコンビニのサンドイッチにした。どうせ宿で御馳走が出るから、旅行時の昼食は軽く、が定番だ。
 その後、河津から東海岸を北上。もう何度も走っている通い慣れた道路を軽快に走っていく。天気もいいし、海の色もキレイだ。
 まだ少し早いが、ロビーで待つことにしてホテルに向かった。