海沿いを気持ちよく車を走らせながら、南下する。風もなく穏やかで、気温も冬にしては高い感じ。1時間ほどで下田の道の駅に到着、時間つぶしを兼ねてブラブラ。
時間が早すぎる時に立ち寄ろうと調べておいたお寺に行くことにして出発。途中で今日泊まるホテルの横を通るのだが、前の駐車場を見てびっくり。ほぼ満杯の車が、既に止まっている。
御朱印がもらえるというので選んだのが、宿にも近い「太梅寺」というお寺。伊豆八十八ケ所霊場の第49番札所にあたり、歴史があり、貴重な資料も多く残されているとか。ところが、御朱印の案内もなく、何だか閑散としていて、写真だけ撮って早々に退散した。ホテルの駐車場のことが気になっていたというのも、もちろんあるけど。
GoToトラベルを活用しての旅の第２弾として、今回も伊豆に行くことにした。割引きを生かすために、普段では泊まれないような少し高級な旅館を選んで、束の間の贅沢を楽しもうという趣向だ。中でも一番の目的は、前回定休日のために食べられなかった三島の鰻、これをメインにした行程を考えた。
10時少し前に家を出て、箱根ターンパイクへ。災害のためにずっと通行止めだった伊豆スカイラインの手前の道路が直ったので、久しぶりに快適なドライブができそうだ。ターンパイクに入ってすぐ、坂道を軽快に上がって行くと、前にゆっくり走る車が。高い料金を出したのは車で颯爽と風を切って走るためだったのに、これじゃ一般道と変わらない。登坂車線が何か所かあるから、そこで抜くことにした。ところが、2車線になっても登坂車線に行ってくれない。こういう車が煽られたりするんだろうなと思いながら、ジッと我慢して付いて行った。
伊豆スカイラインに入ると、バイクが急に増えた。そういえば今日は日曜日、出発の日が日曜というのもあまりないが、今回は旅館の予約の都合でこうなってしまった。そこしか部屋が空いていなかったのだが、それだけ人気がある旅館だから期待も大きくなってしまうのだ。
今日の宿は下田にある下田セントラルホテル、宿に着いたのは、2時半。チェックインの時間には少し早いが、ちゃんと2人の係の人が外に出ていて、駐車場の案内をしてくれた。駐車場がいっぱいなので、皆もう来ているんだと思って早めに来たというと、あれは従業員です、とのこと。フロントでチェックイン、少し待って部屋に案内された。スタッフは皆、感じがいい。部屋は２階の和モダン和室、１階は庭付きの豪華仕様だから、年金生活者は２階となる。ちなみに、このホテルは２階建てで、部屋は全7タイプ39室だ。
3時から大風呂に入れるというので、支度してすぐに向かった。ところが、既に数人が入っている。フライングじゃないのと頭に来て、入らずに帰ってきた。部屋の風呂も温泉だから、こちらに入った。それにしても、ルールを守れない大人が多いのが残念だ。いつもは自分もフライングなのに、それは棚に上げておこう。
食事はレストランで、伊勢海老、地魚、金目鯛を中心にした味覚豊かにボリュームもたっぷりな和会席膳だ。ただ、金目鯛の煮つけはコロナ対策で切り身での提供となる。これが理解不能だったけど。
このホテルは以前から何度か横の道路を通っていたので知っていたし、品のある佇まいに憧れを持っていた。今回GoToのお陰で来ることができたが、来てよかったと実感している。
良質な温泉、豪華な食事、快適な室内、行き届いた備品、飲物の無料サービスなど、どれをとっても満足だが、中でも一番印象的だったのはスタッフの温かい笑顔の対応だ。また来たいと、思わずにはいられなかった。もちろん、2階だけど。
昼食は、伊豆高原にあるスペイン料理の店「グラナダ」。前回来たときは定休日のため断念したので、今回で2回目の訪問となる。注文したのはランチのパエリアセット、2人でないと注文できないので、女房も自ずと同じものになる。
料理を待っている間に、5人組の女性のグループが到着。4人がすぐに降りてきて、おしゃべりを始めた。外の駐車場では、狭いスペースに車を入れようと何度も切り返し悪戦苦闘するドライバー。自分の車の隣に入れているので、ぶつからないか心配しながら見ていた。4人のうちの1人でも車を見てあげればいいのに、さっさと降りて来ておしゃべりとは。明治生まれの自分には、理解できない。
やっと運ばれてきたパエリヤは、期待通り美味しかった。食べ盛りの夫婦には、できればもう少し量が欲しかったが、仕方がない。
