信州プラス奥飛騨

　宿は、「いろりの宿　島畑」。囲炉裏で味わう山国の味、神々からのおくりものプラン。
　川のほとりにあり、明治の頃から続くらしいが、建物は新しく、掃除も行き届いていて、快適だ。風呂も広く、温泉ではないものの気持ちよく入れた。
　部屋には風呂もトイレもないが、それもいいじゃないか。女房は、「合宿所みたい」というが、本当だ。夕食前に、近くの川の下見。梶谷川といい、遊漁券は旅館で出してくれる。遠山川水系は、日釣り2,000円とやや高めだが、魚影も濃いのだろう。
　夕食は、豪華だ。馬刺し、鹿ステーキ、イノシシ鍋、などなど。生ビールを頼んだが、機械の調子が悪いとかで瓶ビールに変更。その後、直ったと１杯サービスでもらった。ネット情報では、ご主人がマムシ酒とか、スズメバチ酒とか、いろいろ飲ませてくれるとあったが、それはなかった。
　朝が早いので、１０時に就寝。

　今年の夏旅は、3泊4日と少し長めにして、前から行きたいと思っていた場所を選んだ。というのも、今回が現役最後の夏旅になるのではないかと。年金生活では、贅沢な旅もできないと考え、計画したのだ。
　女房が何も文句を言わないのをいいことに、3日とも近くで渓流釣りができる宿を選ぶ。もちろん、釣りは朝食までの時間限定（のつもり）。あとは、温泉とうまい料理があれば、長距離の運転なんて全く苦にならない。
　カーナビの更新用地図を購入し、前日の夜に更新完了。これで楽しい旅の準備もできた。あとは、天気だけが心配なのだが。
　31日、朝9時半に出発。東名高速に乗って、快適に飛ばす。

　新東名を降りてからは、三遠南信自動車道、別所街道（151）、遠州街道（418）を通る。中でも418号は山間の細い道路で、すれ違いもやっと。下り始めて少しで、ダンプと出会う。それも3台、こちらが譲るしかないのだが、バックで坂道を上るのは辛い。しばらくバックして、やっとガードレールすれすれで交わした。国道とはいえ、酷い道である。その上、あちこちで工事をしている。運転は苦にならないとはいえ、厳しかった。
　途中、道の駅豊根に寄る。規模は、車１０台ほどで満車になる小ささ。アイスを食べようと、中をのぞいてうまそうなものを発見。いつも白いバージョンが好きで食べているが、プリンのバージョンは初めて。寄って、良かった。
　　　　　　　　　　　

　目的の旅館には早く着いたので、明日の予定だった下栗の里に向かう。下栗は、最大斜度38度の斜面に点在する耕地や家屋が、遠山郷を代表する景観をつくり、「にほんの里１００選」にも選ばれている。別名「日本のチロル」というが、チロルに行ったことがないので、正しいのか分からない。
　対向車とすれ違うのが大変だが、酷い道を通ってきたお陰で、苦にならなかった。歩いて１５分の展望スポットまで行って、ズームレンズを車に忘れたことを悔やんだ。

　初めて新東名（第二東名）に入る。直線に近い道路に、思わずスピードが出てしまう。ところが、黒いトヨタ車に一気に抜かれてしまった。どんだけ飛ばすのか。数分後、そのトヨタ車に追いついた。制限速度で走る車の後ろに、ピッタリ白のクラウンが付いている。どうやら、覆面パトのようだ。気をつけなくちゃ。
　掛川ＰＡで休憩。施設が新しくて、快適。ここで昼食として、静岡らしく「お茶ラーメン」を食べた。
　本来の予定では、浜松浜北ＩＣを降りて、天竜川沿いに北上する予定だったが、カーナビが浜松いさな北ＩＣまで行けと言う。今回はカーナビに従うことにした。