平野から道志への道（413）を進むと、周りにテニスコートが広がってくる。いわゆるテニス民宿などのコートだ。就職したての頃、同期の仲間でテニスを始め、平野に合宿に来た。その時泊まった民宿のコートを見ると、20年以上も前のことを思い出してしまう。あの頃、みんな若かった、、、。感傷に浸る間もなく、車は山伏峠を越える。
　道志へ来るのは３回目だ。たまに行くなら、とは言うものの、このところ毎週のように通っている。道志は、９月一杯で禁漁となるので、今回は本当に最後となる。
　水の元キャンプ場という案内があるところから入っていく。橋が狭い。橋のたもとに既に１台とまっている。少し下って前回下見しておいた空き地にとめる。ここにも１台とまっていたが、何とかとめられた。着替えていると、その車の持ち主が戻ってくる。チビばかりだそうだ。「今から、ですか？」と聞かれた。時計を見ると１１時だった。
　前回、終わりにした地点から入る。前回より水は減っている。濁りもない。先行者はもちろん入っているし、時間が時間だし、条件は厳しいが、今日は来年への下見と割り切っているので、気にならない。確かに、当たりは渋い。やっと掛けても、ハヤ、カジカ、チビメ。五目釣りではないのに。
　水の元キャンプ場の下の大きな淵。うーん、深くて、大物がいそうだ。粘ってみたが、チビメのみ。今度は、朝一に入ってみたい場所だ。
　その上流に、今までとは少し違う渓相が。流れが細く絞られ、落ち込みとなっている。期待しながら、川を渡っていて、気が付いた。ん？川に濁りが入ってきた。雨は降っていないのに。その濁りは見る見る濃くなって、茶色の流れとなった。もしかして、上流で大雨か？やばい。初めての川で、逃げ道も知らないし。慌てて先ほどの淵まで戻った。来るとき渡った流れは、濁りが入って少し怖かった。
　濁りが入って、少しは釣れるかなと期待したが、全く当たりもなくなった。時間は、まだ１時半だったが納竿した。今日も、少し割高な遊魚券となった。
　良くない日があってもいいんだ。だって、一日、一日が大切だから。釣れないことも思い出となる。♪毎日がスペシャル♪車のCDが歌っていた。

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